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【一般人・素人のための】敷地の読み方、活かし方

自分で作る間取り

自分で作る間取りシリーズです。

敷地読みは間取り作りの最初のステップ

さて、前回の記事までで下準備が終わり、いよいよ今回から実際に間取り作りへと入っていきます。

※前回記事はこちら

間取り自作のためのツールを紹介!【アプリ不要】
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ですが、いきなり紙に向かってあれやこれやと考え始める訳ではありません。

まずは実際に現地を見て、敷地の調査をします。敷地を「読む」と言ったりもします。

なお、ここから先の内容は、インターネットなどでいくつか土地の候補が見つかっている前提で進めていきます。何もないとイメージがわきにくいので、まだ見つかっていない人は仮でもいいのでひとつ土地の候補を決めてから読み進めるのがおすすめです。

敷地を「読む」ことがなぜ大切なのか

敷地を「読む」目的は、敷地の特徴を捉えて、それを活かした間取りを作るためです。

いわゆる「いい間取り」というのは、建物の中だけでは成立しません。周辺環境や敷地に対して、どのように建物や部屋、窓を配置するかで、間取りの良し悪しが変わってきます。

そのため、敷地を読むことはとても大切な、間取り作り最初の一歩なのです。

一般人・素人のための敷地読みとは

敷地読みや敷地調査などのキーワードで調べてみると、法的な規制がどう、民民・官民の境界がどう、地盤がどう、といった専門的な話が多く出てきます。また建築関連の書籍などからは、風や匂いを感じるだの、ゲニウス・ロキがどうのと、概念的な話も多くなります。

これらは全て重要なポイントではありますが、専門家向けの話であり、間取りを自作しようとしている一般人の建築主には不要な情報(敷地読みの段階では不要)と考えます。

※実際に家を建てるとなれば重要な情報ですので、きちんと専門家に確認しましょう

あくまで間取りの自作のために必要な、敷地から読み解いていくべきポイントを解説します。

敷地を読み解くポイント

最初に見るべきポイントは以下の4点です。

1.敷地面積
2.敷地形状(※できれば1/100スケールの測量図の入手)
3.眺望(周辺環境、敷地の外に何が見えるか)
4.方位(日当たり)
ちなみにGoogleマップのストリートビューで結構な情報がわかったりしますので、まずはそちらで確認してみるのをおすすめします。

1.敷地面積

敷地面積は、間取り作成上は、計画できる建物の大きさを計算するために使います。

敷地面積によって建てられる建物の大きさが決まってきます。そのため敷地面積は重要情報ですが、正直敷地読みというよりは、SUUMOなどのインターネット上のポータルサイトでその土地の情報を見れば出てきます。

一旦その数値だけ抑えておけばOKです。

ただし、前面道路のセットバック(前面道路が4M未満の場合は、新築するときに道路を4Mまで広げないといけず、そのために敷地面積が削られること)や、敷地内に傾斜部分などがあると若干注意が必要です。

・例えば、敷地面積:150㎡(セットバック10㎡含む)とか書いてあったら、実際の敷地面積は140㎡となります。
・また、ややこしくなりますが、敷地面積:150㎡(傾斜地10㎡含む)とか書いてあったら、実際の敷地面積は150㎡ですが、10㎡分は物理的に建物が建てるのが難しい土地ですよ、という意味になります。

2.敷地形状(※できれば1/100スケールの測量図の入手)

ここで言う敷地形状は、旗竿地なのか整形地なのか、ということがメインではなく、ある程度正確な敷地の形状が判明しているかどうか、その情報が入手できるかどうか、ということです。

仲介している不動産業者によってはSUUMOなどのポータルサイトに測量図(敷地の形状をきちんと調べたもの)を掲載している場合もありますが、ない場合は資料を請求するか、掲載されている情報から読み取っていく必要があります。

ある程度正確な敷地の形状が判明している状態=敷地の全ての境界線(図形でいう「辺」)の長さが、小数点第1位(単位はメートル→例:10.5M)くらいまでわかっていること、という判断でOKです。

測量図があれば間違いなくわかるはずです。

間取りを実際につくるときは、間取り用の方眼紙に、一番最初に敷地を1/100で書くことから始めます。これが書けないと間取りを考え始めることができません。

3.眺望(周辺環境、敷地の外に何が見えるか)

眺望=敷地の外に何が見えるかは、非常に重要なポイントです。敷地の外の話は、誰もどうしようもできないことがほとんどだからです。

ポジティブな例としては、海が見える、山が見える、隣のきれいな庭が見える、なにもないけど遠くまで見渡せる(視線が抜けている)、などです。こういった特徴がある場合は、それを活かして間取りを考えていきます。

ただし、未来永劫その状態ではない可能性には注意しましょう。隣の建物が建て替わったりして、それまでの眺望がなくなってしまう可能性もあります。

少し話はそれますが、将来的にも眺望が確約されているのは、道路、お墓、公園などです。これらを潰して何か建物を建てるという可能性は限りなく低いからです。

また、ネガティブな眺望も確認しておきましょう。隣地建物が迫っている、隣地の窓がたくさんある、隣地のバルコニーがある、隣地建物が古くて見た目がよくない、隣地の室外機や給湯器がある、などです。こういった場合は、なるべくそちらの方向には閉じた間取り(窓をつけない)としていくことが求められます。

4.方位(日当たり)

日当たりは良いに越したことはないですが、眺望と違って設計の工夫でカバーできる部分でもあります。

敷地が広ければ、敷地の中で一番日当たりがいい場所は庭にするべき、と言われています。庭を設けるような余裕がない敷地であれば、基本的にはリビングをもってくるのがセオリーです。

また実際に地面に落ちている日だけではなく、2Fの高さでの日当たりも観察・想像してみましょう。周りを高い建物に囲まれていて地面に日が落ちていなくても、2Fの高さであれば日が当たっているかもしれません。

季節によっても日当たりはかわります。太陽の南中角度は夏至で約80°、冬至で約30°です。夏至に近い正午頃であれば、日本では大体の敷地に日が当たっていることになります。一方で、日当たりが欲しいのは冬です。そのあたりも想像しながら、日当たりを確認しましょう。

方位はGoogleマップでざっくり把握すればOKです。真上が北です。

難しい土地には手を出さない:高低差、擁壁、再建築不可など

自分の手元にある土地の候補から、ここまで書いてきたような情報を調べたり、読み取ったり、自分で判断することが難しい場合は、間取りの自作には向かない土地の可能性が高いかもしれません。

また、敷地内に高低差がかなり激しい土地、古い擁壁がある、再建築不可などの条件がついている土地も、全てとはいいませんが間取りを自作するハードルは高いと思います。

そんなときには残念ですが、その土地で間取りを自作することは諦めて、専門家から提案されるプランで比較検討することにしましょう。

こちらのサイトでは無料で複数の有名ハウスメーカーが、希望にあった間取りプランを提案してくれます。
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