今回はペレットを燃料とする暖房器具、ペレットストーブに関して、その仕組みや煙突の必要性を解説します!
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ペレットストーブとは?煙突不要なの?
ペレットストーブの特徴と薪ストーブとの違い
ペレットストーブは、木材を原料とした木質ペレットを燃料とする暖房器具です。
木質ペレットは主に間伐材や製材所のおが屑など、廃棄してしまう木質素材から作られているので、資源の有効活用と環境への配慮がなされています。
また薪ストーブに比べてエネルギー効率も良好で、煙やすすが少ないのが特徴です。室内の空気を汚さないため、子どもやペットにも優しい暖房器具です。また、結露も発生しにくい特性があります。
一方で、薪ストーブは薪の調達や火起こしに手間がかかるものの、火の温もりや香りを楽しめるのがポイントです。
ペレットストーブは、インテリアに馴染むデザインが多いのも、こだわりのある方嬉しいポイントではないでしょうか。ペレットストーブと薪ストーブの主な違いを下記にまとめました。
ペレットストーブと薪ストーブの違い
特徴 | ペレットストーブ | 薪ストーブ |
---|---|---|
燃料 | 木質ペレット | 乾燥した薪 |
操作性 | 自動点火・火力調整が可能 ※電源を使う機種のみ | 手動で薪を投入し調整 |
煙突の必要性 | 必要だが、一部は煙突なしで使用可能 | 煙突必須 |
メンテナンス | 定期的な灰のお手入れ、ストーブ内の掃除、排気筒の掃除など | ストーブ内や煙突や内部の清掃など |
ライフスタイル適応 | 都市生活者向け | 趣味性が高く、手間暇かけて楽しむ方向け |
ペレットストーブに煙突が不要の理由と排気の仕組み
ペレットストーブを検索してみると、「煙突がいらない」という記載をよく見かけます。これはある意味では正しく、ある意味では誤解を生む表現です。
正しく記載するなら、ペレットストーブは従来の薪ストーブに必要とされるような高い煙突は必要ない、となります。
ペレットストーブの排気の仕組み
ペレットストーブが従来の高い煙突を必要としない理由は、ペレットストーブが内部に排気ファンを搭載しており、燃焼ガスを強制的に外部に排出する(強制排気)ためです。
強制排気する場合、煙突のように排気のための設備を高く立ち上げる必要がなく、壁に小さな穴(15cm程度)を開けて排気筒を通すだけで済みます。
排気筒であれば煙突に比べて小型で設置が簡単なため、ペレットストーブは薪ストーブのような大掛かりな工事を必要としません。
また、そもそもペレットストーブは燃焼効率が高く、排出される煙や有害物質も少ないです。そのため、薪ストーブと比べると工事費用や近隣への影響を最小限に抑え、住宅街でも安心して使用することができます。
薪ストーブには一般的に排気ファンがないため、煙突を高く立ち上げることでいわゆる「煙突効果」を利用して排気しているんですね。その点、ペレットストーブはファンで排気するので、高い煙突は不要ということです。
排気筒の構造
ペレットストーブの排気筒は通常、以下のような構造になっています。
- 構造: ペレットストーブの排気筒は給気の機能を兼ねている場合も多いです。その場合、通常内側が排気用、外側が外気を取り入れるための二重構造になっています。これにより、燃焼に必要な新鮮な空気を外部から取り入れつつ、燃焼後のガスを効率的に排出することができます。また、外気温が低い場合でも安定した燃焼が可能になります。
- 材料: 排気筒は高温に耐える材料で作られており、安全性と耐久性を確保しています。燃焼時に発生する木ガスが酸性度が高いため、耐食性の高い素材が求められます(ステンレス管やエナメルコーティングされたスチール管など)。また、定期的なメンテナンスが必要であり、煤や灰が蓄積しないよう注意が必要です。
また、煙突ほどの高さは不要とはいえ、排気筒の設置高さも考慮する必要があります。一般的には、排気ファンが停電などで停止した場合には自然ドラフトが必要となるため、排気筒の高さは2~4メートル程度が推奨されています。
なお、排気筒は排気ガスの温度が260℃以下であるため、煙突とは異なる設計基準が適用されます(建築基準法の中で、260℃を境にして明確に「煙突」と「排気筒」の定義が分かれています)。これにより、煙突と比較すると排気筒はより設置も容易になっているんですね。
ペレットストーブの排気のにおいとメンテナンスについて
一般的に、ペレットストーブは薪ストーブに比べて煙や臭いが少ないとされていますが、完全に無臭というわけではありません。特に、燃焼が不完全な場合や、湿ったペレットを使用すると、臭いが発生しやすくなります。
ペレットストーブの排気のにおいは気になる?原因と対策
ペレットストーブの排気からのにおいは、使用する燃料の質や燃焼状態、ストーブのメンテナンス状況によって大きく影響されます。
適切な設置とメンテナンスを行うことでにおいは軽減できます。特に、排気筒を定期的に清掃することでにおいの元となる燃焼残渣を除去できます。
においの原因
- 不完全燃焼:燃焼が不十分な場合、未燃のペレットが臭いを放出することがあります。特に、起動時や消火時にこの現象が起こりやすいです。
- ペレットの状態:低品質なペレットや湿度の高いペレットは、燃焼時に不快な臭いを発生させることがあります。不完全燃焼にもつながります。
- メンテナンス不足:定期的な清掃を怠ると、ストーブ内部の汚れや残渣が臭いの原因となることがあります。特に灰の除去や燃焼室と排気筒の清掃が大切です。
におい対策
- 適切な燃料の選択:高品質な木質ペレットを使用し、湿度が低いものを選ぶことで燃焼効率を高め、臭いを軽減できます。信頼できるブランドから購入しましょう。
- 定期的なメンテナンス:ストーブ内部の清掃や灰の除去を定期的に行いましょう。特に燃焼室は定期的にチェックし、清掃することが重要です。排気筒は1年に1回程度は清掃しましょう。
- 換気:使用中は適切な換気が必要です。定期的に部屋の窓を開けたり、換気扇を使用して外部に臭いを逃がすことで、室内環境を改善します。特に起動時や消火時には換気を行うことがおすすめです。
これらの対策で、ペレットストーブ使用時の臭い問題を最小限に抑えることができます。快適な暖房環境を維持するためには適切な使用と日々のメンテナンスが重要です。
ペレットの購入前には他のユーザーのレビューや評価を参考することも重要ですね。
結論:ペレットストーブは煙突ではなく排気筒で適切な設置と使用を
ここまでみてきた通り、ペレットストーブは従来の高い煙突は不要ですが、排気筒と排気ファンによる強制排気が前提の暖房器具です。
適切な設置と使用、メンテナンスなどで、通常の薪暖炉と比較すると導入のハードルを低く抑え、快適なインテリア環境を実現することもできます。
ぜひこの記事を参考に、炎のあるすてきな内部空間を実現しましょう。
まとめ
- ペレットストーブは煙突の代わりに排気筒を使用するため、設置が比較的簡単で安価。
- 薪ストーブよりも煙やすすも少ない。
- 排気に関するにおいは、適切なメンテナンスと高品質なペレットで軽減可能。
- 安全に使用するためには、設置場所や換気、定期的な清掃が重要。
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