はじめに
戸建を購入する場合、多くの方は注文住宅と分譲住宅、どちらかを選択することになります。あなたにとって最適な住宅はどちらでしょうか?注文住宅は憧れるけど手間と予算がかかりそう、分譲住宅は手軽だけどなんだか不安…。住宅購入は一生に一度の大きな買い物です。しっかり納得して前に進めるよう、この記事では比較ポイントを大きく「コスト」「設計・品質」「ライフスタイル」3つのカテゴリにまとめました!
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コスト
注文住宅と分譲住宅のどちらを選ぶかにあたって、まず気になるのは経済的な観点ですよね。一般的には、注文住宅は高額になりがちな一方で、分譲住宅は価格も抑えめという印象があると思いますが、実際はどうなのでしょうか。
初期コストとランニングコストの違いを理解する
コストについては初期コストとランニングコスト両面から検討しましょう。
やはり細部までこだわれてしまう分、初期コストについては注文住宅の方が高くなりがちなのは確かです。特に雑誌やSNSに載っているような注文住宅に憧れて同じようなものをつくろうとすると、予想以上の金額になることもあるかと思います…。ただ、逆に言えばどこまでこだわるかを選べるのも注文住宅のいいところ。間仕切り壁を後から施工できるようにしたり、施工会社に確認をして分離発注などができれば、初期コストも抑えることができます。
またランニングコストについては、断熱性能などを高めたり、家族構成の変化にも対応できるような設計ができれば、日々の光熱費や追加の改修費用を抑えて長く住むことができるかもしれません。分譲住宅の場合、初期の投資は抑えられるものの、後からの改修やカスタマイズには限界があり、その分追加費用が発生する可能性があります。
再販時の価格を考える
コスト面の観点として、再販時の価格を考えることも重要です。終の棲家として考えているから売らないよーと思う人も、20年後、30年後に何があるかは誰も予想できません。
恐らく多くの方が木造で建築することを考えていると思うので、その場合は30年後には建物の(不動産的な意味での)価値はほぼなくなってしまいます。それに対して土地の価値/価格は相場や景気に影響を受けて上下はしますが、なくなってしまうことはありません。また仮に都心の駅近などの好立地であれば、土地の価値が大きく下がってしまう危険性も低くなります。再販時に価値が下がりにくい好立地の住宅は、どうしても分譲住宅としての方が入手しやすいのが事実です。
さらに建物に関しても、注文住宅はあなたに合わせた完全オーダーメイドのため、市場のニーズに合わない可能性があり、再販時の価値が下がるリスクも考慮する必要があります。一方、分譲住宅は多くの人に受け入れられやすく、市場での需要が比較的安定しているため、比較すると再販はしやすい傾向にあります。
設計・品質
安かろう悪かろうなイメージもあるかもしれない分譲住宅ですが、設計や品質についてはどのような違いがあるでしょうか。
間取り・デザインの自由度
注文住宅は、あなたのライフスタイルや好みに完全に合わせて設計することができるため、デザインの自由度が非常に高いという大きな利点があります。家の間取りから材料の選択、インテリアのスタイルまで、すべて自分の意志で決定できます。これに対し、分譲住宅は既に建築された物件から選ぶため、基本的に間取りやデザインの変更は困難です。
ただ、最近はデザインや間取りに力を入れている分譲住宅も増えている印象です。注文住宅を第一に検討している人でも、気に入ったデザインや間取りの分譲住宅を探してみるのも無駄ではないと思います。
地震に強い家かどうか
日本のように地震が多い国では、自然災害に強い家づくりが重要です。ここは注文住宅でも分譲住宅でも根本的な違いはなく、どのような仕様でつくられているか次第です。違いとしては、注文住宅は耐震等級3で!などのオーダーが可能ですが、分譲住宅は決められた規格でつくられていますので、購入前に必ず確認しましょう。
省エネ・環境性能
環境に優しい住宅を選ぶことは、今後ますます重要になっています。エネルギー効率の良い家は、ランニングコストを抑えるだけでなく、地球環境にも貢献します。これに関しても、注文住宅と分譲住宅で一般化できるような違いはなく、どのような仕様でつくられているか次第ですので、購入前に必ず確認しましょう。
メンテナンス
長期間快適に住むためにはメンテナンスについても重要な観点です。
注文住宅では、使用する材料や設備を自分で選べるため、長持ちする品質の高いものを選択することができます。一方で、小さい工務店や設計会社に依頼している場合は、長期的な点検やメンテナンスについての考え方をよく確認する必要があります。
分譲住宅の場合は、建設会社が選んだ材料や設備が使われているため、その品質をしっかりと確認する必要がありますが、大きな会社であればメンテナンスの体制についてはしっかり整っている場合が多いです(確認はして下さいね)。
また、万が一購入後に販売会社や設計事務所、工務店が倒産してしまった場合の保険なども存在します。その加入状況などもよく確認してください。
ライフスタイル
将来家族が増えるかもしれない、趣味のスペースが欲しい、在宅勤務が多いなど、自分のライフスタイルに合わせた住宅選びも重要です。注文住宅は、こうした長期的なニーズに対して柔軟に対応できる一方で、分譲住宅は立地の優位性がある場合が多いです。
土地選びのポイント
注文住宅の場合、理想の家を建てるためには、土地選びが非常に重要です。立地条件や周囲の環境、将来の計画など、多くの要素を考慮して選ばなければなりません。一方で、分譲住宅はすでに開発された地域に建てられるため、土地選びの自由度は限られますが、元々の土地を購入するのは住む人ではなくプロの不動産会社なので、個人では中々手に入らないような好立地の物件が販売されていることもあります。
ライフスタイルの変化
ライフスタイルの変化に強いのは注文住宅です。たとえば、子どもが生まれたり、親が同居するようになったりすると、追加の部屋が必要になることがあります。注文住宅では、こうした未来の変化を見越して設計を行うことができ、必要に応じて拡張や間取りの変更がしやすいです。一方、分譲住宅では、構造上の制約や規約などにより、大幅な変更が困難な場合が多いです。
まとめ:注文住宅と分譲住宅、あなたのニーズに最適なのはどちら?
今回の記事では、注文住宅と分譲住宅の違いについて簡潔に解説しました。以下に主なポイントをまとめます。
- コスト面:初期コストとランニングコストを分けて考える。今は売る気がなくても再販の可能性も検討する。意外と一概にどちらが優れているとは言えない。
- 設計・品質面:注文住宅は全てあなたに合わせて選べる自由度がある。分譲住宅はカスタマイズ困難だが一概に劣るとも言えず、規格や仕様をきちんと確認し、自分が気に入ればOK。
- ライフスタイル面:立地の優位性は分譲住宅、ライフスタイルの変化に強いのは注文住宅
家を購入する際は、これらのポイントを踏まえ、どの住宅が自分にとって最適か、じっくりと考えて選びましょう。
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