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【注文vs分譲】分譲戸建住宅(建売住宅)のメリットとデメリット

その他住宅知識

この記事でわかること

戸建を手に入れる選択肢のひとつに、分譲戸建住宅の購入があります。恐らく私も含めて注文住宅を建てようとしている人は、なんとなくのイメージで食わず嫌いして、選択肢から外している人も多いのでは?

私はプロフィールの通り住宅に関する視点は少なからず豊富なものがあると自負しています。他にはない観点で分譲戸建住宅の特徴やメリットデメリットなどについて解説します。

個人的な結論

個人的にはやはり分譲戸建住宅ではなく、注文住宅を建てたいと思っています。ただし!それは分譲戸建住宅をよく知った上で判断していること。なんとなく注文住宅に憧れている人の中には、分譲戸建住宅の方が合っている人もいるかもしれません。

なんにせよ、住宅や不動産においてはとにかく情報が命です。しっかりと分譲戸建住宅についても理解した上で、自分に合った選択をしましょう。

はじめに:分譲戸建住宅ってなに?

分譲戸建住宅とは、一言で言うと「不動産会社などの開発者が土地を購入して、複数(1棟や少数の場合もあります)の家を建て、売り出された住宅」のこと。いわゆる建売住宅です。特定の土地に、統一感のあるデザインの家が並んでいるのを見たことありますよね?それがまさに分譲戸建住宅です。

分譲戸建住宅の特徴とは?

複数区画を同時に開発されていることが多い

前述しましたが、分譲戸建住宅の一番の特徴はなんと言っても複数の住宅が同時に建てられ、売りに出されることが多いということ。稀に1棟のみの場合もありますが、基本的には数棟〜多い時は100棟以上の住宅が同時に建てられることもあります。基本的に1棟1棟建てられる注文住宅にはない特徴です。

これにより、エリア全体のデザインの統一性や、生活環境の整備が計画的に行われるといったメリットの他、土地の権利が複雑になったりといったデメリットも生じます。次から詳しく見ていきましょう。

分譲戸建住宅のメリット

個人では中々買えない好立地に住める

1番のメリットはこれです。注文住宅が建てられるような個人で買える土地というのは、実はかなり限られています。自分の予算に合った、希望する広さ・立地の土地に出会うのはなかなか難しいものです(土地の探し方については別記事で解説します)。

その点分譲戸建住宅の場合は、土地を購入するのはプロの不動産業者です。個人では買えない大きな土地を不動産会社が買って、何区画かに分割して家を建てることも一般的ですし、土地の情報自体も不動産会社のネットワークによって個人が手に入れられない多くの情報をもっています。これによって、個人では中々出会えないような土地に住むことができるチャンスがあるのです。

というよりも、都心の駅近で戸建に住もうと思った場合は、選択肢としてはほぼ分譲住宅しかないと言っても過言ではないと思います。

近隣コミュニティの形成が期待できる

分譲戸建住宅の場合、近隣の複数区画に同じ時期に入居する家族が多いため、友人や助け合いの関係を築きやすいです。地域によっては新参者に厳しかったり、逆に必要以上にコミュニティへの参加を求められたりするケースもあるようですが、同じ時期に入居した家族であれば適切な距離感での関係性を築きやすいでしょう。

デザインの統一性

複数の棟を同時に設計することで、エリア全体が調和していて、街並みとしての景観が美しいです(と言いつつ、このあたりは設計者やデザイナーの力量によりますが)。自分がその街の一部になっているような感覚が味わえるかもしれません。

完成した建物を購入できる

購入時期にもよりますが、分譲戸建住宅は完成後に販売しているケースも多いです。これによるメリットとしては2点で、購入後に実際に住めるようになるまでの期間が短いことと、住宅に関するイメージのずれがないことです。

分譲戸建住宅のデメリット

デザインや間取りの自由度が低い

基本的には完成した住宅を購入することになりますので、当然ですが個別のカスタマイズは限られることが多く、原則はなにも変更できないと思っていいでしょう。

タイミングと販売状況次第では設計中や完成前に住宅を購入することも可能ですが、その場合でもできる可能性があるとすれば壁紙やフローリングの色の変更程度です(できるかどうかは実際に販売する不動産会社に確認が必要です)。エリア全体の統一感を保つため、外観デザインの変更はまずできないですし、間取りに関してもまず変更できません。

土地の所有形態に注意

  所有権や土地の使用に関する条件をよく理解する必要があります。具体的には自分の敷地内に物や車を置けない部分があったり(協定や地役権などという言葉で説明されるかもしれません)、私道の持分などがある場合があります。

少し難しいかもしれませんが、総合的にみて通常の生活において購入者の不利益になるような内容であることは少ないと思います。またそれに関する説明がなく販売されることもまずないはずですので、わからないことは細かいことでも全て質問して、よく確認しましょう。

購入前に考えたいこと:あなたに分譲戸建住宅は合っていますか?

分譲戸建住宅が合っている人

統一感のある街並みでの生活に惹かれる人、立地の優先順位が高い人(特に駅近などの好立地を希望する人)、土地勘がない場所でのコミュニティに不安がある人、引越しを急いでいる人、などには最適です。

分譲戸建住宅が合わない人

個性的な家を建てたい、あるいは細かいカスタマイズを楽しみたい方には向かないかもしれません。

それで価格はどうなの?

ここまで分譲戸建住宅について色々な特徴を見てきましたが、肝心の販売価格についてはどうなのでしょうか。一般的に分譲戸建住宅は注文住宅よりも安価なイメージもあるかと思いますが、個人的には実はそこはなんとも言えないところだと思っています。

もちろん注文住宅はこだわろうと思えば際限がなく、基本的にはそれに連動するように価格も青天井です。しかし裏を返せば削ろうと思えば削れる部分も多いです(分離発注にしたり、セルフビルドなどの手法もあります)。

分譲戸建住宅は規格が決まっているため、販売が長引いている商品であれば値引き交渉もできるかもしれませんが、基本的にはそれ以外で価格を下げる余地はありません。

なおかつこの記事を書いている2024年現在、建築資材や労務費などの建築原価は高止まりの状況が続いています。それにつれて相場が反映されやすい分譲戸建住宅の販売価格も右肩上がりで、以前ほど安価に手に入れることは難しくなっています。

もちろん注文住宅についても同じことは言えますが、基本的には一律に建築原価を販売価格に転嫁せざるを得ない分譲戸建住宅と比較すると、注文住宅の場合はハウスメーカーや設計事務所などのパートナーと相談しながら、金額を調整しやすいところはあると思います。

まとめ:分譲戸建住宅購入、慎重に、でも前向きに

分譲戸建住宅は、その便利さと魅力で多くの人に選ばれています。立地の良さなどのメリットと、カスタマイズができないなどのデメリットをしっかりと理解した上での購入が重要です。あなたの予算やライフスタイル、将来の夢に合わせて、最適な家選びをしてくださいね。快適な新生活を手に入れましょう!

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